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伊坂幸太郎さん 「チルドレン」

最近お気に入りの作家伊坂幸太郎さんです。
重力ピエロ、アヒルと鴨のコインロッカーを読みました。

特にアヒルーはいい作品でした。
最後に出てくる結末に驚き、感動しました。

そんな伊坂さんの最新文庫の1冊。
チルドレン。
もう一冊のグラスホッパーも買いました。

そのうちのちチルドレンを読了しました。
これまた、なかなか力作でした。

登場人物は絞られていて
その人物たちの事件、仕事、人間関係など
さまざまなテーマで綴られる短編集です。

ただその短編はすべて関連性というか
つながって描かれています。
そこに読者は惹かれるところがあります。

まず冒頭の銀行強盗事件に遭遇する
若者の体験と事件に対する鋭い洞察が
痛快です。
実際にこんなことは起きないだろうと思うのですが
こういうところに気がつき、また気づいたからには
書いてしまおうという意欲的なところが魅力です。

作品のタイトルチルドレンは
家裁の若い職員の目を通して描かれる
犯罪を犯した若者の心理と変化をさしているようです。
伊坂幸太郎さん 「チルドレン」_e0083922_5121117.jpg

この作品の統一主人公は陣内という人なんですが
その陣内は決して表立って描かれず
必ず出てくるものの脇を固めて物語に参加します。
このあたりも読んでいて魅力を感じざるを得ません。

今も伊坂さんのラッシュライフという作品を読んでいます。
これは人間関係が複雑でよく頭を整理して読まないと
混乱しそうなんですが、そこがミソのようです。

いずれにせよこれからも話題をさらっていきそうな
井坂さんの作品を読んでいきたいです♪

by dopi19 | 2007-08-06 05:15 | ブックス