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河瀬直美監督作品 「殯の森」

殯(もがり)とは
いとしい人の死をいたみとむらうこと、
またはその場所、
「喪あがり」からの語源という説もある
ということです。

この映画「殯の森」は河瀬直美脚本、監督作品で
今年の第60回カンヌ映画祭審査員特別賞を受けました。

2007年制作ですが
異例中の異例で映画公開前に
テレビで放映されました。

もちろん録画して見ました。
ただNHKハイビジョンで放送されたため
見られない方が大半だと思います。

ドキュメンタリータッチの映画です。
認知症のお年寄りの男性と
その介護をする施設の女性スタッフの話です。

ストーリー的にははっきりってほとんど他愛もない話なのですが
その展開や描き方
カメラの使い方がものすごく面白いのです。

老人は自分の奥さんが忘れられずに
その墓参りに行くのです。
しかも女性スタッフと一緒です。

途中迷い、一晩を明かし
それでも二人でお墓までたどり着き
ラストとの静かに死をいたむシーンになります。

私はこういう作品が海外で評価されることに
賛成です。
見て本当に面白いという方はもしかすると少ないかもしれません。

それでもこういう映画は価値があると思うのです。
河瀬直美監督作品 「殯の森」_e0083922_658731.jpg

人間の尊厳とうか存在価値を
人と人の本当のつながり、男女を越えた愛が
見事に描かれた作品だと思います。

河瀬直美監督に敬服し、また拍手を送りたいと思います♪

by dopi19 | 2007-05-30 06:59