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山田宗樹さん  「嫌われ松子の一生」

だいぶ前に読んだので忘れかけていましたが
最近テレビでドラマ化されたこともあって、
しまってあるのを引っ張り出して、そういえば面白かったなあと
感心しています。

映画やドラマで描かれているとおり
現代の「松子」の甥が松子の人生をさぐるのですが
その中で「松子」の一生が書かれていきます。

一介の教師である松子が修学旅行の事件をきっかけに
とんでもない人生を展開していく話です。
ただ松子自身が悪いだけではなく
その影というか、背景には必ず男性が絡んできます。

いわばどん底まで堕ちる人生を書いているのですが
悲しい話だけではないのです。

なぜなら松子は男性を愛したゆえに
その人生を棒に振ってしまう。
でも決して不幸ではなかったのではないかという感じがします。

しかし松子の最期はやはり悲しい話です。
なぜここまで、最後の最後までこんな目にあうのだろうと
やり切れませんが
話の展開上こういう終わり方もいいのかなと思わせられます。
山田宗樹さん  「嫌われ松子の一生」_e0083922_5212583.jpg

人生は一度きりです。
この本を読むといかに自分らしい人生が大切かという
何か哲学のような考えが浮かびます。
ただ、その人生は決して無駄にはしたくないと
教えられるような、そんな教訓めいた
一生を松子は「不運」で教えてくれるような気がするのです。

読んでも損はないと思いますよ♪

by dopi19 | 2006-11-07 05:28 | ブックス