2006年 11月 07日
山田宗樹さん 「嫌われ松子の一生」
最近テレビでドラマ化されたこともあって、
しまってあるのを引っ張り出して、そういえば面白かったなあと
感心しています。
映画やドラマで描かれているとおり
現代の「松子」の甥が松子の人生をさぐるのですが
その中で「松子」の一生が書かれていきます。
一介の教師である松子が修学旅行の事件をきっかけに
とんでもない人生を展開していく話です。
ただ松子自身が悪いだけではなく
その影というか、背景には必ず男性が絡んできます。
いわばどん底まで堕ちる人生を書いているのですが
悲しい話だけではないのです。
なぜなら松子は男性を愛したゆえに
その人生を棒に振ってしまう。
でも決して不幸ではなかったのではないかという感じがします。
しかし松子の最期はやはり悲しい話です。
なぜここまで、最後の最後までこんな目にあうのだろうと
やり切れませんが
話の展開上こういう終わり方もいいのかなと思わせられます。
人生は一度きりです。
この本を読むといかに自分らしい人生が大切かという
何か哲学のような考えが浮かびます。
ただ、その人生は決して無駄にはしたくないと
教えられるような、そんな教訓めいた
一生を松子は「不運」で教えてくれるような気がするのです。
読んでも損はないと思いますよ♪
by dopi19
| 2006-11-07 05:28
| ブックス