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散ることが美しい

先日桜を見る傍ら少し山を散策するために鎌倉に行きました。
山歩きはそれなりにキツくて参りましたが、やはり気持ちのいいものです。

鎌倉は鶴が丘八幡宮までの参道に桜並木が続いていて
気分のいいひと時を過ごしました。

もう散り際ではらはらと舞う桜に酔いしれるという感じでした。

日本人はなぜ桜が好きなのか・・・ということを何かで読んだのですが
それがいまだに忘れられません。

それにはこういうことが書いてありました。
「桜は散るから美しいのだ」と。

つまり桜は開花して、少し経ち、満開になり、程なく散り始め
あっという間になくなってしまう。
葉桜になってしまい、もう花は見られない。
その潔いことこそが美しいのだと。

つまり短いあいだに咲き、満開になり、散る。
きれいに咲くことも大事だけれども
散ることが、はかなさと潔さの美学があるのだと。
命が短いほうが我々には美しい、またきれいに感じるのだと。

武士が切腹するシーンによく桜や雪が舞うことがありますが
あれはその刹那が美学なのだといいます。
武士も桜も雪も、一番命が輝くようなときにその命がなくなる
その貴重さが美しいと感じるのだということなんです。

もったいないという言葉がもてはやされていますが
その精神なんですね。
もったいないけれど、なくなる、命が絶たれる
そういう美学が日本人が好きで、また日本人的なんだと思います。

美しい、輝くあいだに、せめて評価されたいというのが
何でも、誰でもが希望することです。
相手にされなくなったらでは遅いですからね。

まだ完全に散っていない桜を堪能しましょう♪

by dopi19 | 2006-04-07 04:54 | ブログ